Who are you?/NICO Touches the Walls

Who are you?(初回生産限定盤)(DVD付)

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NICO Touches the Wallsってどんなバンド?と聞かれてどう答えればよいかわかなくなった。
そっと私はこのアルバムを差し出そう。


いつだったか、NICOは何色にでもなれる、それが今後自分の好きな色であるかどうかの不安はあるというようなことを書いた気がするのだが、これまた認識違いであった。
NICOはこれからもずっとずっと何色も持ち続けて、輝き続ける。そう確信させられた。
アルバムの印象は、光は放たれているがキラキラしてるとは違う。今にも消えてしまいそうな光に触れてもいいのだろうか?という儚さと、大胆と繊細が相俟った若さ。
聴いてる人を曲の中心に連れていってくれる感覚がよいなと思う。完成された世界は下手すれば踏み込ませず追いやられることもあるが、曲の中心に、或いは自分のバックミュージックに、もっと単純に?複雑に?聴いて構成してるそれぞれの音に集中して、どれも満たしてくれる。
シングルがまた違った印象になるのは、アルバムに収まって機能している証拠だ。
とは言っても、既出の曲が多いのはちょいと残念。だから、オリジナルアルバムってかんじがあまりしない。でも、Image trainingは名曲!いっそのこと3回アルバムに入れた上にシングルカットしちゃえばいいよ!(笑)
有言不実行成仏はライブで盛り上がりそう。


椿屋っぽいな〜とか、ミスチルぽいな〜と想起してしまう部分があるのは否めないんだけど。


NICOは今後もこういうアルバムしか作れないかもなーとも思っている。
寄せ集めというか、やりたいことをやった、いくつもの側面を持った曲の集合体のアルバム。現段階では、こういう印象。それが魅力だとも言ってる。
ジャケットのデザインにもあるように、このアルバムはプリズムのように光を分散させている。いくつもの光の集合させるようなアルバムが聴ける日はくるだろうか。


いい作品だなと思うのと同時に、今後、どんな作品が生まれるのだろうか。と思えることは至極幸せなことだ。