夜明け前/チョコレート

夜明け前/チョコレート

夜明け前/チョコレート


 もう、一音目のギターだけで好きと言い切れるこの1枚。DOESの魅力が余すところなく詰め込まれている。私はどうしてもアルバム"The World's Edge"が好きになれなくて。彼らのひとつの到達点を自分の中で受け入れられなかったことは、今後の進退に関わっていて。少しの恐怖を感じながら足を運んだツアー「Nine Stories」で披露された"夜明け前""チョコレート"の感触がすごく良かった。私は安心を手に入れたわけじゃない、再びの興奮を手に入れたのです。わりとDOESのやさしい曲が好きなので"チョコレート"がとりわけ好きです。この歌詞が誰目線なのだろう?というのが気になる。おんなのこと別れたおとこのこというわけでもないけれど、おんなのこの近くにいるはずの人で。見守ってるというあたたかさでチョコレートは溶けかけてそうね。特に違和感はなかったけれども、この曲はオファーがあって作られたわけで。"修羅"とか"曇天"とか"世界の果て"を聴いてオファーしたのかもしれないし、ずっと前から好きだったのかもしれないけれど、どれにしても仕掛け人さんはかなりのセンスの持ち主ですよね。"薄明"の途中から音が重なって世界が広がるところがすごく素晴らしい。昔のDOESの曲はいきなり変化するものが多いですね。